開業30周年を迎えた中華料理店「青花瓷（チンホワツ）」は、かつて“ハーモニーダイニング”と呼ばれ、美しいライブ演奏が響き渡る中華ミュージカルレストランとして連日賑わっていた。しかし今では、すっかり閑古鳥が鳴く不人気店となってしまっていた。初代店主・佐倉虎太郎（さくらこたろう）が腕を振るっていた時代は、本場顔負けの絶品中華で評判を博していた。

しかし、虎太郎の死後、妹の礼子（れいこ）が跡を継ぐと、経営方針は一変。「神宮寺グループ」との提携によって、ベテラン料理人を解雇し、効率重視の手抜き中華料理の提供を始めた結果、常連客は次第に離れ、店は衰退していった。

やがて礼子は借金返済の目処が立たなくなり、突如失踪。残されたのは、初代店主の娘であり、店舗マネージャーを務めていた佐倉彩月（さつき）だった。

日中ハーフの一人娘・彩月（さつき）は中国出身の母・静（しずか）から店の再建を託されるが、「青花瓷（チンホワツ）」は長年の放漫経営で、なんとか立て直したいと願う彩月を除いて、厨房やホールスタッフたちの士気は低く、誰もが諦めムードだった。

そんな中、債権回収のため「神宮寺グループ」のナンバー２・神宮寺瞳（じんぐうじひとみ）が来店。「青花瓷（チンホワツ）」は３ヶ月後「神宮寺グループ」に吸収合併され、店は消滅することが社内会議で決定したと通達する。
店の危機を知り駆けつけた中国の著名飲食コンサルタント・高伯寧（ハク＝ガオ・ボーニン）は、初代店主・佐倉虎太郎と「青花瓷（チンホワツ）」を創業した中国人料理長の一人息子だった。
ハクは「3ヶ月以内に借金を全て返済する。そしたらお前たちはこの店から出ていけ！」と神宮寺へ宣戦布告。突然訪れた店を復興させるチャンスに、彩月は戸惑いながらも、最後の望みをかけてスタッフたちと奮闘する。

果たして、「ハーモニーダイニング　青花瓷（チンホワツ）」は再び輝きを取り戻せるのか──？

中国からやってきた熱血男と日本人スタッフたちが、一軒の中華料理店を再建させるため巨大資本グループとへ立ち向かう、熱き挑戦の物語。